実行予算を管理するために初めに学ぶべきこと!

実行予算を管理するとは?

工事における実行予算の管理は受注前の見積りや積算から始まり、実行予算書や工程表の作成を行い工事着工に向けて準備します。そして工事開始後は、その計画された実行予算書や工程表に対する実績の対比や改善検討、支払管理などを行いながら当初計画された目標に向けて工事を進めていきます。実行予算の管理とは、その一連の流れ全体を意味します。

実行予算管理の目的とその効果

建設会社は工事から得られる粗利益が会社全体の利益の基礎となります。
それゆえ建設会社にとって工事現場は利益の源泉となるのです。
そのため一つずつの工事コスト管理の積み重ねが企業の経営を支え、工事担当者だけでなく全従業員が、コスト意識をもって取り組み、安心できる経営を目指すことがとても大切です。
そして実際にその工事コスト管理の中心となるのが、工事毎に行われる実行予算管理です。

実行予算管理の手順

工事コスト管理の作成手順として、

①工事受注前
②工事受注または工事開始前
③工事開始後
④工事完了

それぞれの段階において、管理基準とその具体的な管理方法を定めます。

実行予算管理の方法

それぞれの段階において具合的な管理基準を定め、同時に必要な管理ツールを用意します。
段階ごとに例を挙げますので参考にしてください。

①工事受注前

管理基準
積算または見積り業務。経験豊富な人材により迅速に行い、
経営陣または責任者を交えて内容を精査した上で最終判断します。

使用ツール
積算システム、実行予算・見積システム、エクセル等

②工事受注または工事開始前

管理基準
工事担当者の決定。実行予算書、工程表の作成。社内単価の整備や管理項目の基準を定め、
経験豊富な人材または現場担当者により作成します。
また実行予算会議を行いコストや工程の確認を着工前の限られた時間内で
迅速に繰り返し会社の承認を得ます。

使用ツール
実行予算システム、工程表作成システム、エクセル等

③工事開始後

管理基準
工事開始後は定期的な実績の確認が必要です。
日単位(工事日報)、週単位(工程会議)、月単位(工程会議及び出来高や支払いの管理)など定期的な管理基準を定めます。
また工事内容の変更に伴う、設計変更業務などの対応方法についても社内で定めておきます。

使用ツール
実行予算管理システム、工程管理システム、会計システム、エクセル等

④工事完了

管理基準
工事完了時の清算について。工事の最終的な出来高や支払いなどの清算を行います。
また設計内容の変更がある場合や、立替え資材などがある場合には、
きちんと清算を行う必要があります。
くれぐれも未払いや過払いなどを起こさないように確認しなければなりません。
また工事結果の分析も重要です。
作業毎の歩掛りや分析を行う事で、社内の実績データが蓄積され、
次の工事に向けてデータを活かす事ができます。

使用ツール
実行予算管理システム、エクセル等

実行予算管理の重要性

建設会社の経営において実行予算管理は、とても重要な役割を担っています。
そのやり方についても企業毎に様々ですが、大切なことは実行予算書の作成とその管理方法です。
工事の進捗と実行予算を突き合わせ、原価が予算を上回っていないかを常に確認しておかなければ、安心かつ健全な経営を実現することはできないのです。

実行予算・出来高・コストをしっかり管理

ミヤシステム株式会社
ミヤシステムA(エース)